どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませー
どんな釣具にでも言える事ですが、商材には「主力商材」というモノがある。
要は安定して売れる、動く商材です。釣具屋の柱となる、この安定して売れる商材というのをいかに作り出すか、見つけるか、切らさないかは釣具屋に限らず商売では非常に大事な事。
主力となる商材にはいくつか共通点がある。
①実績がある
②消耗しやすい(ロストしやすい)
③値段がお手頃
大体この3つです。で、実を言うと、ハードルアーにおける主力品というのはソフトルアーと比較すると多くはない。
ソフトルアーに関しては①②③を全て満たしやすいから、良く釣れ、良く売れ、良く売れ続く商材というのは割とあります。
ところがハードルアーはそうはいかないよね。①に関しては条件を満たすものはあるけど、②③となると難しくなる。勿論沈みやすいor潜航深度深いルアーだと、割とロストしやすいし、コスパが良いモノなら定番化していく事もあるけどね。
で、この3つの要素を最も満たしにくいのがトップウォータールアーなんですよ。特に②だね!だって沈まないしww
当然木に引っかかったり、ファイト中にラインブレイクして・・・っていうケースもあるけど、少なくとも水中の障害物で根掛かるという事が基本あり得ないし、トップはシーズンを明らかに選ぶからね・・・
トップ系のルアーって実は割と慎重に仕入れる事も多いし、一度仕入れたけど、売り切ったらそれで終わり、次のシーズンはもう入れずに別のルアーを注文、っていうケースも多いです。
だから、不良在庫にならずに、流行り廃りにも影響されずに何シーズンも釣具屋の棚で売り続けられるトップのルアーってそんなに多くないねぇ。
新製品とかだと、やっぱり新しさっていうアドバンテージで追加で1~2回位在庫補充する事もあるけど、それでも次のシーズンも棚に置いておきたい!って思えるモノは僅かです。
でもね、そんな強力な主力商材が生まれにくいトップルアーの中でも化け物みたいな存在が、メガバスのPOP-Xと、OSPのベントミノー。
この2つは明らかに売れ方が違う、他のトップルアーと。
言うまでも無くどっちも良く釣れるから、上で挙げた①に関しては余裕でクリアです。
だが当然②に関してはどちらも✖。ルアーの特性上しょうがない。
③に関してもやはり✖でしょう。決してお手頃価格とは言えないよね・・・
でも売れる。安定して。
どっちのルアーも、新色が出た時も必ず仕入れてたけど、やっぱり良く売れる。これはマジで凄い事なんだよね。ただでさえ失くしにくいルアーなのに、「バリエーション増やすか」って新色買い足す人も、新規で買う人も両方生まれるって、トップ系ルアーでは中々無いです。
ベントミノーなんて新色や新サイズ品出して、当日や次の日には完売、なんてケースも珍しくなかった。
しかも一つ忘れてはいけないのが、どちらのルアーもトップウォータールアーの中では割と異質な存在という事。
POP-Xは、ポッパーの中では音も水しぶきも控えめだし、どちらかと言えばペンシルに近い使い方が活きる。
ベントミノーは最早ベントミノーっていうカテゴリーのルアー。あんな3Dアクションを生むルアーは無い。
何が言いたいかって言うと、どっちも下手したら「奇をてらった」ルアーなんだよね。
ヘンテコで異質、変わってたり、インパクトがあるルアーって、世の中には沢山あるけど、一瞬売れても売れ続く事は基本稀です。具体名は言わないけどさwww
そんな中でこの2つのルアーが、ただの異質なルアーとして終わらず、釣具屋としても売りを確実に取れる貴重なアイテムとして君臨しているっていう事実の凄さはどうしてもこのブログで伝えたい。
②③の条件を無視してもこれだけの地位を築いたのはもう一つしかないよね。
爆発力が明らかに違うという事。
そういう意味では、POP-Xとベントミノーは純粋な意味での「釣れるルアー」と言えるとオレは思いますよ。
BENT MINNOW *Do the cover trick!!*
POP-Xは勿論そうだし、ベントミノーも海外での評価は高いみたいだね。OSPのYOUTUBEチャンネルなんて、明らかに海外向けに作った字幕付きの動画もある(上のやつ)。
ただ見た目がリアル、気をてらったルアーというだけで評価してくれるほど、海外の市場は甘くない。
あまり伝わらないかもしれないけど、オレも釣具屋で働いてみて、この2つのルアーの凄さを別の角度から知ったと思うね。
売れるルアーは、人が釣れるか否かも要素としては大事。でも、
売れ続くルアーは、人も魚も目の色を変えるほどのポテンシャルが必要です。
釣具屋で働いてると、一般の立場からは分からない価値やポテンシャルというのも見えてきたり感じたりしますよ。
そういう意味でも釣具屋での仕事は面白いかもね。
以上、ムラキでした。
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