どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませー
船の航行ルールに「右小回り 左大回り」という言葉がある。
船舶免許を持ってる人からすると常識だと思いますが、岸釣り専門の人だと知らない人も少なくないかと思います。
でもね。
この「右小回り 左大回り」というルールは岸釣りをする人にとっても重要な事なのですが、ぶっちゃけ「釣り 右小回り 左大回り」とかでググっても、一般的な釣り関連の記事は多くないんですよ。
これによる漁港内でのトラブル等もたまにあるので、右小回り、左大回りについて少しでも多くの人に認知してもらいたい。
良かったら最後までよろしくどーぞ。
目次
「右小回り 左大回り」って何なのよ?
冒頭にも述べた通り、船の航行ルールの1つです。
簡単に説明すると・・・
防波堤等を右げん(右手側)に見て航行する時はできるだけ先端付近に近寄って、左げん(左手側)に見て航行する時は出来るだけ先端付近から遠ざかって走行しようね。
っていう事なんだよね。
図で表すとこんな感じ↓
このルールが無いと、お互い同じ位置関係で航行してきたら正面衝突不可避だよね。堤防などでお互いが見えないワケで・・・
これが「右小回り、左大回り」です。
で、ここからが本題。
気を付けないといけないのが、堤防の先端付近から釣りをしてる人の仕掛けが、右小回りで航行する漁船等に引っかかってしまうトラブルです。
勿論、基本的な釣りのルールやマナーとして、船舶の航行ルートに仕掛けやラインが被りそうな時は、釣人側が回収するべきです。
最悪、体ごと持ってかれるからね。
実はこのトラブル、オレは間近で見た事があるんですよ。
冗談抜きで危険度MAXでした。
もっと大回りするだろう、と思ってた。
ずいぶん昔の話ですが、海の漁港で先輩と釣りをしていた時の話です。
先輩は投げ釣りで、オレはエギング。
オレは漁港内をランガンし、先輩は堤防の先端から外側に向けて仕掛けを投入していた。残念ながら全くアオリイカが釣れず、休憩がてら先輩の調子を見に行ったんだよね。
先輩も全然だめ。ワンチャン真鯛がヒットするかもしれない場所だったので、ドラグだけゆるゆるにして置き竿にしていた。
しばらく先輩とダラダラ話してると、沖の方から小型の漁船が漁港に向かって走って来た。最初は特に気に留めてなかったんだけど、堤防の先端付近に接近した瞬間、先輩のリールのドラグが鳴り響いた。ボートにラインが絡んだらしい。
先輩は慌ててタックルを支え、ボートもすぐに減速、その後はお互いから怒号が鳴り響いた。
先輩「近すぎやろ!釣りしてんのが見えんのか?」
漁師「仕掛け回収せぇや!」
必死に先輩をなだめて、何とかその場は収まった。
結論から言えば、このケースは先輩の方が明らかに悪い。
そう、ここで登場するのが
「右小回り、左大回り」
オレと先輩は当時は知らなかったけど、後日船舶免許を持ってる知人から聞いて、漁船が正しかった事を知った。
当時の位置関係はざっくり言うとこんな感じ↓
船は堤防が右手側に位置する方向から走ってきて、先輩は漁船が堤防に対してもっと大回りしてくるだろうと考えていた。
ところが実際は、右小回りでの航行ルートになるので堤防寄りだった(あくまでざっくりした図です)↓
恥ずかしながら当時のオレも、航行ルールは知らなかったし、
「あの漁船、堤防に寄り過ぎじゃね?オレらがいるの分かるんだから、大回りするべきでは?」
と、思ってしまった。
反省。
でも今思うと、下手したら本気でヤバイことになっていたからね。
ドラグ弛めて無かったら・・・置き竿にしてなかったら・・・
足場が高い堤防だったし軽くゾッとする。
下手したら釣り禁止になるよ。つーか、死ぬよ。
この先輩との話以外にも、釣具屋時代にこの手のトラブルの話は何回か聞いた事があるんですよ。
先輩みたいに漁師と揉めたり、酷いケースだと怒った釣人が回収した仕掛けを漁師に目掛けてキャストして怪我しそうになった・・・なんていう愚かな騒動もあった。
漁協側が憤慨して釣り禁になるかも、っていう所まで行った場所もありましたよ。
当たり前だけど本気で命に関わるトラブルなので。
堤防ではこういったトラブルも少なくない事を理解してもらいたいです。
堤防の先端付近では、船舶の接近に気が付いたら即回収しよう。
先述の通り、これが基本です。
堤防の中間~根本付近に関しては、状況によって、で良いと思いますけどね。
ただ、先端付近で釣りをするなら、”船が避けんじゃね?”は言語道断。
けたたましいドラグ音と共に海の藻屑になりたくなければ、速やかに回収して欲しいですね。
特に初心者の人は、
自分が想像してる以上に堤防に接近してくると思って、早めに回収しましょう。
安全第一やで。
以上、ムラキでした。
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