どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませー
質の高いハイクラスの偏光グラスとして、現在2大巨頭になっているのは、
ZEAL(ジール)とサイトマスターです。
個人的にどちらのブランドも使用してきてますが、正直どちらも素晴らしい偏光グラスである事に変わりは無いんだよね。
ですが、
やはり値段も決して安いとは言えないブランドですし、両者とも色々な観点から違いはあるので、どっちを買ったらいいの?と迷う人も恐らく多いはず。
少なくともオレは散々迷った・・・
なので今回は、サイトマスターとZEALの違いについてまとめてみました。
ハイクラスな偏光グラス選びの参考になればと思います。
良かったら最後までよろしくどーぞ。
目次
大前提:どちらもタレックス社の偏光レンズを採用しています。
まずはココ。
両ブランドとも、レンズの加工技術の高さでは最高クラスのタレックス社の偏光レンズを採用しています。
タレックスの偏光レンズって、他のレンズとそんなに違うの?っていう方もいると思いますので、簡単に説明しておきますね。
誤解されやすいのですが、実を言うと偏光グラスの性能の根幹の1つである「偏光度(水面のぎらつき等雑光をカットする度合)」は、安い偏光レンズでも、タレックス社の偏光レンズでも大差ないです。
数千円のモノでも、数万円のモノでも、大体90~99%位の範囲の偏光度は持っています。
「なんだ、じゃあ高いお金を出してもよく見える訳じゃないのね」
って思うかもしれないけど、タレックス社の偏光レンズの最も優れている点の1つは、明るい視界を確保しやすい事です。かけてみれば、”暗さ”とは実は不快なモノだったことに驚くはず。
安価な偏光度99%の偏光グラスは、レンズのカラー濃くて、かけると視界が暗くなるモノが大半なんですよ。
夜道や光量が少ない場所をイメージして貰えば分かると思うけど、そういう場所ってそもそも見えにくいですよね?しかも目を細めたり眉間にしわを寄せがちだと思う。
それを長時間続けてたら当然目が疲れるのと同じで、暗い視界は快適とは言えない。
その点タレックス社の偏光レンズは、偏光度が非常に高いわりにレンズのカラーが薄く、明るくて見やすい視界が確保できるから凄いんです。
掛けていて楽って、想像している以上に見る事を楽にしてくれるんだよね。
他にも、レンズの歪みが少ないとか、耐久性に優れているとか、コーティング技術に優れているとか、カラーラインナップが豊富だとか、優れた点は色々あるんですが、とりま国内最高峰の偏光レンズって事ですね。
両ブランドは偏光レンズの素材が違います。
ここも事前に説明しておきます。
ZEALはプラスチックレンズ、サイトマスターはガラスレンズ、を採用しているので、同じタレックス社の偏光グラスとはいえ、特性は少し変わってくる。
それぞれのレンズの特徴について説明しておくね。
■ プラスチックレンズ
~メリット~
・軽い。
・衝撃に強くて割れにくい。
~デメリット~
・傷が付きやすい。
・熱に弱く劣化しやすい
・レンズに歪みが生じやすい。
■ ガラスレンズ
~メリット~
・熱に強く劣化しにくい。
・傷が付きにくい。
・レンズの歪みが少ない。
・クリアで解像度の高い視界が得られる。
~デメリット~
・重い。
・衝撃に弱く割れやすい。
ざっくりメリットだけ言ってしまうと、プラスチックレンズは「衝撃に強くて軽快」、ガラスレンズは「硬くてクリアな視界」っていう事だね。
ただ、両者とも高品質なタレックスレンズを採用していますし、様々な改良や工夫を盛り込んだ上でレンズを作ってもらってるので、これはあくまで純粋な素材による違いです。
というワケで、次からが本題です。
5つの観点から比較してみた。
両ブランドとも非常に優れた偏光グラスなので、ぶっちゃけどっちを選んでも全く問題なし。
ただ、お互い色んな特徴がありますし、高い買い物をする以上「ココは気になるよね!」っていう5つの観点から比較してみました。
比較1. 純粋に”見る”性能に差はあるの?
まずはココ。高いお金を出して購入するのだから、一番気になる部分だと思う。
先に結論から言うと、見る事そのものの性能の差はほぼ無いです。
先述の通り、どちらもタレックス社の偏光レンズを採用しているので、偏光度や視界の明るさ等はほぼ一緒です。
ただし、より裸眼に近い自然な視界っていう意味では、サイトマスターの方が視界はクリアだと思います。
決してZEALが劣っているワケではないですが、自分自身の使用感から言っても、よりスッキリ、くっきりした視界はサイトマスターが上かな。
例えばカメラレンズは透明感のある質の高い画質を求めると、基本的にはガラスレンズに行き着きます。
それと同じで、クリアで裸眼に近い自然な視界が得られるっていう点においては、ガラスレンズのサイトマスターに軍配が上がると思いますね。
ただし、これは”レンズ”だけにフォーカスした話。”見やすさ”は厳密には掛け心地も含めたトータルで考えないといけない話だし、群を抜いてサイトマスターが良く見えるわけでも、特段ZEALが劣ってるわけではない。
だけど、偏光グラスの心臓部はレンズ。なので、より”自然に見る”事にフォーカスするならオレはサイトマスターに軍配を上げますね。
比較2.嫁という、財務大臣を説得しやすいのはどっち?
ぶっちゃけこれは大きいと思う。
”釣人の嫁レベル”が上がると、ロッドやリールにお金を費やすのは理解してくれるけど、偏光グラスは説得が地味に難しいかもしれない。
「ユニクロで買えよ」って。
「つーか、サングラスに数万出すとかw」って。
うん、偏光グラスと普通のサングラスの違いを説明するトコロからだよね。
でも多分納得しないよね。
ユニクロが憎いよね。
ということで答えを言ってしまうと、これは断然ZEALです。
理由はいくつかある。
1つ目は、サイトマスターより比較的安価なモデルも多いトコロ。
例えばサイトマスターだと、一番安いモデルでも定価28,000円(税別)。
ネットの実売価格で言うと、23,000円以上っていう所ですかね。ミラーレンズだともっとします。
眼鏡の上からかけるタイプやキッズモデルとか特殊な商品を除くと、最低ラインはココから。まぁ、割と高いよね。
一方ZEALだと、一番安価なモデルだとカヴァロが定価21,000円(税別)から手に入るんだよね。
定価24,000円(税別)台だとステルスとか。
ネットの実売価格だと、カヴァロで17,000円台から、ステルスは探せばワンチャン20,000円以下に抑えられるかもなー、っていうライン。
これならそこそこ良いリールやロッドより安価で、比較的説得しやすいラインかなと。
もう1つの理由は、デザインがスタイリッシュでお洒落なトコロ。
個人によって差はあると思うが、釣りっぽくなくてタウンユースしたくなるようなスタイリッシュ性は、オレはZEALの方が上だと思う。
理屈じゃなくて、女性でも分かりやすいデザイン性で納得させるのも一つの手だと思うんだよね。
それに、ZEALはHPのお洒落感が素晴らしい。サイトマスターは良くも悪くも”釣り臭”が凄いけど、ZEALなら釣りに無関心な嫁に見せてもユニクロとは違う事は理解しやすいと思う。
なので総合的に考えると、財務大臣を説得しやすいのはZEALじゃないかと思いますね。
比較3.掛け心地の快適さに差はあるの?
これも大事だと思いますが、自分の頭の形とフレームデザインの組み合わせによって掛け心地は変わってくるので、この辺りはブランドというよりアイテム単位で自分に合った快適さを比較するしかないと思います。
基本的にはどちらもフレームもよく考えられて設計されてますし、無理なく装着できる範囲ならどっちも非常に快適ですね。
ただし。
プラスチックレンズのZEALと、ガラスレンズのサイトマスターではレンズの重みが確実に違ってくるので快適さの表現が変わってくるんですよね。
プラスチックレンズのZEALは、サイトマスターと比較しても圧倒的に軽いです。似たようなフレーム形状のモノであれば、目つむって触れてもどっちがどっちか簡単に分かるレベルなので。
一方サイトマスターのガラスレンズは重いので、純粋な軽量感で言えばZEALに分があります。とは言っても頭が疲れるような重みでは無く、多少の動きではズレないような安定感が得られる。
圧倒的な軽さで”掛けてるのを忘れる”、ストレスを感じさせない軽快なフィット感ならZEAL。
適度な重みと安定感で”見る事に没頭する”、頭と一体化するようなフィット感ならサイトマスター。
っていう違いで選べばOKだと思います。
ここは完全に好みですね。
比較4.扱いや管理が楽なのはどっち?
フレームに関しては両者ともこの辺の違いは無いです。最低限の汚れの拭き取りと、落下防止など扱いの管理にさえ気を付ければ問題ない。
ただ、レンズに関しては一長一短あるので、注意するポイントが変わるんですよ。
■ ZEALの扱いのポイント
プラスチックレンズは、落下には非常に強いです。素材の特性的にもそうだし、重量的にも非常に軽いので、落下による破損は余程の高さでなければあり得ないんじゃないかな?
そのかわり、ガラスと比較すると傷は入りやすいですね。一応コーティングがされてはいますが、本質として傷が入りやすい事には変わりは無いです。オレは過去に、表面に付いた砂ぼこりに気が付かずにクロスで拭いたせいで、表面に線キズが入ってしまった事が何回もあるよ、ZEALでね・・・
熱にも弱いので、真夏の車内・・・特にダッシュボードの上にそのまま放置したりするのは論外になる。確実に熱で寿命を縮める事になるよ。
■ サイトマスターの扱いのポイント
ガラスレンズなので傷に強いです。砂ぼこりがレンズに付いたままクロス等でレンズを拭いてしまっても、多少の量であれば基本的には問題ないですね(出来れば先に水で流した方が良いけど)。
熱にも強く劣化しにくいので、プラスチックレンズより寿命も長いと言われてる。
ただし衝撃に弱く、特に落下や急激なショックには気を付ける必要があります。一応サイトマスターのレンズの場合、ドロップボールテスト(鋼球を落として耐衝撃性調べる方法)で一程度の水準をクリアはしてるとの事だけど、基本としては急激なショックに気を付ける必要がある。
どっちも扱いや管理で気を付けないといけないポイントがあるので、どっちが容易とは流石に一概には言えないですね。
逆の事を言えば、
汚れたら軽く水洗いしてからクロスで拭く。
使い終わったらケースに入れて保管する。
高温の環境で裸のまま放置しない。
雑に扱わない。
っていう基本さえ守れば、どちらも普通に使えると思います。
比較5.アフターサービス、保証書はどうなってるの?
両者とも修理、部品交換には対応しているので、アフターサービスに関しては基本問題ないかと思います。
ただし、保証書が付いてるのはZEALだけです。残念ながらサイトマスターには付いていないんですよね。
保証書が付いてる、という意味ではZEALの方がより安心ではあるかもしれないね。
おわりに:どっちも最高の偏光グラス。
正直、元釣具屋としての経験と自分の主観を壮大に盛り込んだ上で比較してみたので、両ブランドの使用者からすると、異論があるあるかもしれない
しかし、見る、っていうのはロッドやリール以上に感覚的な部分も多いですから、多少は大目に見て欲しいですね。
因みに余談ですが、釣具屋時代、両者の製品に対するクレームというのは1度も受けた事は無いですし、修理対応もあまり記憶にないです。
少なくとも品質的な悪い話はほぼ聞きません。
今更言うまでも無いけど、両者とも素晴らしいブランドだと思いますよ。
参考になれば幸いです。
以上、ムラキでした。
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