水温計は嘘を言わない。

水温計、水温計ってしつこい元釣具屋店員のブログ。

【ワームの使い分け論 その①】ボトムで立つワームと、寝るワーム。姿勢の違いで釣りは変わるよ。

どーも、ムラキです。

元釣具屋店員です。

いらっしゃいませ~

 

 

ワームにも色々種類があって、ボトムに着底すると垂直方向に立ちやすい(浮く)ワームと、すぐに寝やすいワームがあります。

 

一部のメーカーやプロスタッフで、ボトムで立つワーム、浮くワームの方が釣れるかのように謳う人もいるけど、それは大間違い。

 

大事なのは使い分け。というより、どんな姿勢でいたがるワームなのか?というのは、ワームの特性を知る上でメッチャ重要なんですよ。

 

バス釣り、ロックフィッシュ、チヌなどボトムコンタクトの釣りが多い人は、良かったら最後までよろしくどーぞ。

 

目次

 

姿勢を制する者は、ワームの釣りを制する。

ボトムで立つ、寝る。

 

と、書いたんだけど、ここはもう少し整理させてください。

 

■ ボトムで立つワームとは?

・シンカー部を支点に垂直、あるいは斜め方向に立った姿勢を維持しやすい。

・立った姿勢から”ゆっくり”と、寝る姿勢へと移行する。

 

■ ボトムで寝るワームとは?

・着底するとボトムに対して水平に、ペターッっと寝る姿勢を取りやすい。

・アクションを加えて立った姿勢になっても”速やか”に、寝る姿勢へと戻る。

 

つまり、簡単にまとめるとこういう事↓

 

◆ 出来るだけ水面方向に、お尻や頭を向けていたいのが立つワーム。

◆ 出来るだけボトムと水平に、全体を密着させていたいのが寝るワーム。

 

という事。

 

これを前提に、話を進めていくね。

原っぱで鬼ごっこをやるならどう逃げる??

まず、最初に想像して見て下さい。

 

こんな原っぱで鬼ごっこをやるとします↓

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あなたは逃げる側で、鬼は蝶野正洋。見つかればビンタ食らいます。 月亭方正みたいになりたくないなら、どうやって逃げますか?草むらは腰の高さ位あると仮定して下さい。

 

・・・どうでしょう。

 

恐らく大半の人は、ほふく前進で移動する、もしくは草むらの高さに合わせて中腰で移動する、っていう答えだと思う。出来るだけ地面や草むらに紛れながら動き回るのが、最も見つかりにくいはずだよね。

 

逆に普通に突っ立って歩いてたら、何もない原っぱですし、速攻で蝶野パイセンに見つかって涙目不可避。良いカモになるよね。

 

実は、ベイトフィッシュの動きも基本的にはもこれと全く同じなんですよ。

 

出来るだけ目立たないように、ボトムや障害物に沿ってコソ~っと移動するのが、”ステルス性が高い”自然な動きというワケ。

 

ルアーに置き換えてこれを裏返すと、

 

出来るだけ目立たせて遠くから魚を寄せるには、障害物やボトムから立った(離れた)姿勢を取り続けるのが、”アピール性が高い”積極的な動きというワケです。

 

つまり、ボトムで立つor寝るというのは、リグのアピール力を大きく左右する要因なんですよ。

 

立つワームは広範囲の魚に気が付かせやすく、高活性の魚を効率よく釣っていく”面”の釣りに向いています。

 

寝るワームはボトムや障害物で待ち伏せする、低活性で警戒心の強い魚に自然に口を使わせる”点”の釣りに向いてます。

 

面の釣りをしたいのに寝るワームを使っても効率が悪いし、点の釣りをしたいのに立つワームを使うとアピールが強すぎるかもしれない。

 

「ウネウネ立って動いてる方が生き物っぽい」とか、「威嚇してる甲殻類をイミテートしやすい」とか、そういうイメージで使うのも勿論OK。

 

だけど基本的な使い分けとしては、”姿勢によるアピール力の違い”で区別するのがスマートなんじゃないかな、と。ウネウネ動くのも、威嚇するのも、結局は魚に対してアピールする行動ですよね。

 

”ステルス性”と”アピール性”、っていうワードは出来れば頭の片隅に置いておいて貰えれば幸いです。

 

次は、それぞれの姿勢を生むワームの形状や特徴の話です。

 

それぞれの姿勢を生み出すワームの特徴を考えてみよう!

ここからはもう少し具体的にワームの違いを考えていきます。

 

パッケージやHPで、「ボトムで立つよ」って謳ってくれてるワームなら分かりやすいけれど、全部が全部着底時の姿勢について言及してるわけじゃないよね。まぁ、リグにもよるし当然っちゃ当然だけど。

 

なので、ワームの形や特徴から、立つのか?寝るのか?っていうのをある程度理解できるようになると、選ぶのも使い分けるのもスマートになると思います。

 

それぞれの姿勢を生むワームの特徴について、詳しく書いていきますね。

アピール性を高める、立つワームの特徴。

 箇条書きで書くとこんな感じです。

・テール部が軽い(クロー系だとハサミ側)。

・全体的に細身。

・長くて素材が柔らかめ。

・水を掴むパーツが多い。

・よく動く。

・そもそも浮力がめっちゃ高い素材を使ってる。

 

しなりやすく、ざっくり言えば「ムチやうちわ的なワーム」です。

 

細身だったり、長くてグニャグニャの素材だと、まさしくムチの如く上下方向にしなりやすい。特にテールやハサミ側が先細で軽いものは、ワンチャンほっといても少し浮き気味の姿勢をキープします。

 

中には素材そのものが高浮力で、リアルにほっといても垂直立ちするワームもありますね。逆に寝かせるのが無理っていう。

 

良く動くタイプのクロー系、シャッドテール、グラブ、その他テールアクションを伴うモノ、細かい突起や水を掴むパーツが多いワームは、立った姿勢から寝るまでの時間も長めですね。

 

あと、細身で良く動く系のストレートワーム。細いしアピール力なさそうに見えて、割と立つ要素が強いです。

 

なので、ストレート系って使い方にもよるけど、ボトムでのアピール力は実はワンチャン最強クラスだったりする。

 

先述の鬼ごっこで言えば、草むらの中で背の高いアンガールズがショートコントでワチャワチャしてるようなモノだと思うので。ジャンガジャンガで上下してても嫌でも目につくし、池乃めだかが草むらの中を普通に歩いてるより多分目立つ。変なたとえでごめんね。

 

クロー系も、素材が柔らかめだったら割と立つタイプが多いかな?ド定番、OSPのドライブクローなんて水を掴んで良く動くよねぇ。


ドライブクローの水中アクション映像

 立つ特性を持ったワームは大きなアクションでしならせ、立った姿勢からゆっくり寝るまでの時間をしっかり取る。それが、アピール力が高い動きにつながります。

 

 

ステルス性を高める、寝るワームの特徴。

箇条書きで書くとこんな感じです。

 

・テール部が重たい(クロー系だとハサミ側)。

・全体的に太身。

・短くて素材が硬め。

・水を掴むパーツが少ない

・あまり動かない。

 

しなりにくく、ざっくり言えば「棒やバット的なワーム」です。

 

太身だったり短くて硬いと、その分しなりにくいです。しなるとどうしてもテールは浮き気味になるからね。特にテールが重たければボトムから離れたがりません。まさに地を這う感じ。

 

水を掴む余計なパーツが無ければ、浮き上がっても速やかに寝てくれるね。

 

例えとして、メッチャ分かりやすいのがデプスのデスアダースティックです。

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テール部がバットみたいに膨らんでて重たいです。

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同寸くらいのスティック系、ストレートワーム系の中でもやや太めのボディで、水を掴んで動くパーツは殆どない。ピンテールはあるけど気持ち程度、って感じだしね。

 

デスアダースティックを実際使用してみると、テキサスリグやノーシンカーでズル引きするとテールが浮き上がりにくく、リフト&フォールで軽くリグを浮かせても、すぐにペターッ・・・って寝ます。

 

YOUTUBEに動画あった↓


【デプス】 デスアダースティック4インチ 水中アクション映像

 動画を見てもらうと分かるかと思いますが、大きくリフトしてテールを持ち上げると、割とゆっくり倒れ込みます。これは流石に角度が付き過ぎ。重いと言っても金属ではないので。

 

逆の事を言えば、寝る特性を持ったワームを使用する時は、出来るだけ小さく静かにアクションを加える方が、より自然なエサの動きを再現できるというワケ。

 

勿論一概には言えないよ。

一応補足しておくと、ここで挙げた要素はあくまで”傾向”。

 

実際は色んな要素が絡んで寝やすさ・立ちやすさは変わってきます。し、リグによっても話は変わる。

 

最終的には自分で水の中に入れて、姿勢と動きを把握して判断してみて下さい。

立つワームと、寝るワームをざっくりまとめてみたよ。

最後に、個人的におススメのワームをざっくり一覧にしてみます。

 

■ 立つワーム

ゲーリー カットテール

・OSP ドライブクロー

・OSP ドライブクローラー

・エコギア ロッククロー

・ジャクソン ウドゥン

 

ウドゥンは廃盤になっちゃったけど、ロングワームで、しかも寝かせるのが無理レベルの高浮力素材ときてるバケモノっぷり・・・中古で見かけたらGETしてみてね。

こんなパッケージ

 

ストレート系だと、ドライブクローラーは特にイイね。

 

水をよーく掴むのか、倒れ込むまでのウネウネがねちっこい。

 

クロー系だとロッククローもイケてる。

 

爪が平たいので、うちわ倒すみたいな「ボフッ感」がエグい。

 

■ 寝るワーム

ゲーリー ヤマセンコー

・デプス デスアダーホッグ

・デプス デスアダースティック

・デプス デスアダー

・ノリーズ エスケープツイン

 

やっぱりヤマセンコーは偉大。

 

どこの釣具屋でも買えるし、ステルス性の高いワームの基本かと。

 

 

あんまり使った事は無いけど、エスケープツインも割と寝るタイプかな?

 

パーツは多めだけど爪が分厚くて重い。大きく動かして「ボフる」のも面白いと思うので、アピール力の高い使い方も出来るかな。

 

おわりに

冒頭でも書いた通り、「ボトムで立つ!」っていうのは、キャッチコピーとしてフックが効くので、さもその方が釣れるかのように謳う人もいる。「ボトムで寝るよ!」って言っても普通じゃね?むしろ釣れなさそうじゃね?って思う人も多いかと。

 

見方を変えれば、分かりやすい特性を持ったルアーは売りやすいっていう事です。

 

でもちゃんと意識して使い分ければ、ボトムの釣りで釣れる魚は増えますよ。

 

ここまで読んでくれた方の参考になれば幸いです。

 

以上、ムラキでした。

 

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