どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませー
画像出典:ジャッカル YOUTUBEチャンネル
この記事、結構読まれてます。
この記事で”沢山あるルアーの中から選んでもらうには、それだけ「分かりやすさ」が必要”っていう事を書いた。その分かりやすさを作るための投資先として「飛距離・見た目・誰が関わったか」はとても大事だよ、と。
でね。
釣具屋時代にも思ったけど、実は日本のルアーメーカーがこの3点で損してるなぁ、って思う部分が「見た目」なんですよ。正確に言えば「パッケージ」です。
釣果に関係ねぇだろw
って??
バカ言っちゃいけねぇよダンナ、ルアーを釣具屋から外の世界に出してくれるのは釣人なんだよ。まずは釣人に選んでもらわないと釣果もクソもない。
案外見落とされがちなパッケージについて元釣具屋店員の視点から語ってみよう。
良かったら最後までよろしくどーぞ。
目次
合コン行く時、オシャレをしていかない奴がいるかい?
合コンで沢山いる中から選んでもらうには、見た目で惹くのが一番手っ取り早い。
1日一緒にいたらボロが出るけど、数時間、なんだったら最初の第一印象の数秒をごまかすなら見た目で勝負しないと。
だから女の子が沢山いる場所行くなら、誰だって服なり髪型なり整えていくよね。
ごまかす訳じゃないけど、これはモノを売る事にも言える。
性能がイイなんてもう今時当たり前でしょ?ルアーに限らずテレビや家電なんかもそうだけど。
余程の事が無い限り、日本製のルアー買って「スプリットリングが半開きやん!」「アイ曲がってね?」っていう残念なモノに出会う事ってないし、ルアーとしての機能もどれも高いのよ。
性能がイイ事が当たり前の時代に誰かから選んで貰うには、見た目で分かりやすく表現することが重要。
少し前の記事だけど、某プロのこの意見はその通りだと思う。
パッケージってのは、釣具屋で沢山ルアーが並べられてる中から、
「これ、釣れそう!!」
って思って貰う必要がある。
この「釣れそう感」を出すのは重要である。
まずは釣具屋で多くのルアーが並ぶ中から手にとってもらう必要があるからだ。※記事より抜粋
この「釣れそう感」ってホントに大事。もう少し言うと、「手に取って見たい感」というのもあるね。
毎日入荷してきたルアーを陳列してきた人間から言わせると、悪い意味で棚の中に馴染んでる製品って多いんですよ。
沢山あるはずなのに、どれも同じに見える。
ホント、ルアーメーカーはもっとパッケージに拘ればいいのに。
元店員から見てイケてると思うパッケージ。
元釣具屋店員から見て、これイケてるね!って思うパッケージのポイントは3点です。
①棚の中で目を引く「分かりやすい」デザイン。
②釣人が欲しい的確な情報が伝わる。
③値付け、陳列のしやすさ。
③は釣具屋側の事情だけど、案外大事なんですよコレ・・・
っていうわけで、オレがイケてると思うパッケージのルアーを紹介しよう。
~イケてるパッケージ 1 エコギア カサゴ職人シリーズ~
画像出典:エコギアHP
カサゴ以外にも、メバル職人・アジ職人とか色々シリーズがある。
これはね、どこの釣具屋行っても置いてるけど、意外とセンスあるのよ。
この職人シリーズって、ぶっちゃけロックマックスとかバグアンツとかの小型版ってだけなんですよ、実は。
でもそれをさ、「バグアンツ2インチ」として売るんじゃなくて、このサイズが欲しい人ならコレ狙いだよね!っていう的の絞り方で売り出してるトコロが上手い。
何より分かりやすいのが素晴らしい。
”カサゴ”ってドンッ!って書いてるから特に初心者の方なら真っ先に選びやすい。文字もでっかく書かれてる割に中身のワームも見やすいし、サイズ・個数なんかの欲しい情報も一目で分かる。
右上の空いたスペースに値札のラベルつければパッケージのどこにも被らないから、デザインもワームの見た目にも邪魔にならない。
元店員的には100点に近い商品ですね。
~イケてるパッケージ 2 デプス ワーム全般~
画像出典:上州屋 名古屋中川店
これはもう、はっきり言って色。だって目立つもん、こうやってまとめて陳列すると。デプスのルアーが欲しい人は一目で「あったあった」ってすぐに分かるし、初心者の方でも目に留まりやすいよね。
ネイビーを上手く取り入れたシンプルなロゴデザインだから、同じイエローのゲーリーに同化もしていないし、むしろ負けない存在感を作ってるね。
唯一残念なのは、パッケージが良くも悪くも統一されてるから、種類の見分けがつきにくいトコロかな。勿論ラベル見れば分かるけどね・・・
シンプルな見せ方だけど、デプスのデザインにはスゲーセンスを感じるね。
~イケてるパッケージ 3 ジャッカル 躱マイキー115~
画像出典:上州屋 宇都宮西川田店
この躱マイキー115の何がイイかって言うと、
「ミディアムクラスのベイトタックルOK!!」
っていうキャッチコピーとコンセプト。
これはシンプルに上手い。良いトコついてくるねっていう。
ぶっちゃけ、ミディアムクラスで投げられるビッグベイトを探して釣具屋に来る人ってそんなにいないと思うんです。それなら先に家でググってるだろうし。
でもふと店頭で見た時に、「あっ、俺ミディアムロッドしか持ってないけど投げられるじゃんコレ!」っていう閃きを店頭で釣人に与えてるんだよね。
ただ躱マイキーのダウンサイジング版として売っても、多分こういう閃きによる購買意欲はなかなか沸かない。
カサゴ職人シリーズと同じで、同じモノでも売り出し方で価値は全く変わってくるんだよ。
~イケてるパッケージ 4 ジャッカル チョップカット~
画像出典:ラクマ HP
最近見た中では一番目を引いたね!
シンプルでもあり、カラフルでもあるし、なんかスゲー楽しそうなルアー感が伝わる。
正直ジャッカルのルアーって先述の躱マイキーもそうだけど、見た目のインパクトはある割に、何故か棚に陳列すると地味になってしまうモノも多かった。
でもチョップカットに関してはデザインのステージが明らかに変わったと思う。
パッケージのデザイナー?担当者?が変わったのかな?他のルアーでも雰囲気が変わったなぁ~って感じるモノも多くなったね。
なんにせよスゲーイケてる。
これ品出ししたいもんw
~イケてるパッケージ 5 ケイテック カスタムリーチ~
画像出典(下の画像も同様):ケイテックHP
このブログでは、散々ケイテックのブリスターパックのこだわりについてDisってきた。 まっ、後でまたDisるんだけどww
でも、このカスタムリーチだけは例外かな。
まずね、製品そのものがとっても美しい。
↑のモーニングドーンとか単純に手に取って眺めたくなるし、釣人心をくすぐる透け感が素晴らしいもん。コレに関しては間違いなくブリスターパックでシンプルに見せた方がイイだろうね!
製品そのものをシンプルに並べて収めただけだけど、店頭で並べられた状態で見るとアート的に美しい。オレ、未だに店頭で見かけると何故か手に取って眺めちゃうのww
素材が抜群に良ければこうやってシンプルに見せるのがイイ、っていう典型的な例です。
~イケてるパッケージ 6 YABAIブランド プラグ類全般~
画像出典:カニエポパイ ブログ
YABAIブランドのプラグ類って、基本的にはちっちゃくてコンパクト。
一言で言えば”かわいい”んだよね。
正直すげーシンプルなパッケージなんだけど、それがかわいさを前面に押し出す事に活きてると思う。
パッケージそのものがちっちゃくてかわいいし、
案外ルアーを横向きに見せてるのもセンスがあると思うね。多分これが縦に吊るす感じだと他のルアーと馴染んで目立たなくなる。
遊び心のあるブランドだし、パッケージの存在そのものからブランドのコンセプトや世界観が伝わってくるのがイケてると思うな。
【元釣具屋店員から見てイケてないパッケージ】
これは前者のルアー達と真逆のパターン。
①価値が分かりにくく、目を引かない。
②情報が伝わらない。
③値付け、陳列がしにくい。
ぶっちゃけて言うと、世のルアーの80%以上はこれに該当する。
挙げだしたらキリがないので、イケてないパッケージに関しては
「ポテンシャル高いのに惜しい!」
って思うルアーだけをピックアップします。
~イケてない惜しいパッケージ 1 ブリーデン ミニマル~
画像出典:ポイント HP
これはね。はっきり言って本当に勿体ない。
先述のYABAIブランドを是非見習って欲しい。
ミニマルはオレも凄く好きなんですが、このルアーの良さの一つはかわいらしさだと思うんだよね。遊び心もあるし、ちっちゃくて見た目がかわいいのに、イマイチ世界観が伝わんない。
しかもこれさ、値付けするとしたらルアーの鼻先部分のトコにするしかないのよ。そうなるとルアーも見えにくくなるし、尚更ルアーのかわいらしさが伝わりにくい。
とりあえずこれ、パッケージを横向きにしてみたらどうだろう?それだけでも結構違うと思うけどね。正直横向きは横向きで地味に品出しが面倒なんだけどね、実はww
~イケてない惜しいパッケージ 2 ケイテック ブリスターパックのワーム全般~
画像出典:Amazon
おまたせケイテック。
今度はDisりタイムだw
これホントに辞めて欲しいのよ・・・ケイテックのワームは基本的にとっても美しい。
だからそれを綺麗に見せるという意味ではブリスターパックは活きてると思うけど、品出しにも値付けにもスゲー困るのよ、実際。
まぁ、品出しの苦労に関してはこちらをどうぞ・・・
値付けはさ、例えば上のスイングインパクトFATの画像。これに値札のラベル張るとしたらどこに貼ろう?って、店側からすると地味に悩む。
右上にはサイズやカラー名があるから論外だし、かといって左上に貼っちゃうと他のルアーとの統一感も無くなる(基本右上に貼る店が多いので)。そうなるとケイテックのロゴの横に貼るしかなくなるんだけど、結局シールに被って見た目が雑になる。し、何よりその下のテール部の突起が邪魔でラベラーで貼りにくいんですよ。
こんなやつね。
正直ケイテックはパッケージの見せ方収め方に拘る割に、店頭での扱われ方には無頓着な部分があるね。
【女の子が手に取りたくなるパッケージを作れ】
今回の記事を書いてる途中で、釣具屋に行って改めてルアーの棚を見て来た。
確信したけど、パッケージデザインで今一番キてるのはジャッカルだね。
シリーズで陳列された時のインパクトとかスゲー考えて作ってるのが分かる製品が増えて来てるなぁ、と。シンプルな配色と純粋なデザインで目を引く分かりやすい作りがイケてるのよ。
ただでさ勢いのあるメーカーなのに、ここにきてさらにステージが上がってるね。
そこでふと思ったのは、女の子が「かわいい!」って思うようなパッケージを、ルアーメーカーは目指してみたらどうだろう?
例えばあまり釣りをしない女の子が彼氏と一緒に釣具屋に来てさ、「なんかこれかわいいね」「楽しそうだね」って言ってもらえるとしたら、それすごい事なんだよ。
少し話が違うけど、ヴィジュアル系のバンドって女の子のファンが多いじゃん。あれ、見た目がかっこいいから女の子がキャーキャー言ってるんじゃないんだよ(それも0じゃないが)。
世界観を体験したくて夢中になってるのよ。
理屈より見た目や雰囲気も含めた世界を楽しみたい。いくら美味いからって、彼女とのデートですき家のチーズ牛丼は流石にどうなのって思うじゃん。それと同じ。
女の子が手に取りたくなるという事は、理屈じゃない「分かりやすさ」が何かしらあると思うんだよね。全ての商品でそれを目指すのは難しいと思うけど、釣人が思わず「釣れそう」「手に取って見たい」と思ってもらうには、この分かりやすさが絶対に必要。
はっきり言って、世のルアーの大半は”理屈”感しかない。理屈も必要だけど、それだけで選んで貰えるほど日本のルアー市場はもう未熟じゃないし。
釣れるのなんて今時もう当たり前ですから。
【まとめ】
これだけルアーが溢れかえった現代で、釣人に選んでもらうってすごく大変な事だし、釣具屋に選んでもらうのも大変な事。
そのルアーをどう見せれば価値が伝わるのか?
どういう人に買って欲しいのか?
どんな世界を味わって欲しいのか?
それを店頭で表現する手段は基本パッケージしかないよね。
オレは今回の記事を書きながら改めてジャッカルのイケてる流れを強烈に感じたね。こういうメーカーの製品をもっと使ってみたい!と。
釣具屋に行った際に、色んなルアーパッケージを眺めてみるのも色々面白いですよ!
以上、ムラキでした。
この記事も読んでかない?↓
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