どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませー
2018年2月から、小型船舶での船釣りにライフジャケットの着用が義務化された。
海や淡水問わず、ボートで釣りをする人ならご存知の方も多いだろう。それに、その際に使用可能なライジャケやフローティングベストにも、条件が設けられている。
この辺りは長くなるので、より詳しくまとめられたコチラを参照してみて下さい。
まぁ、義務化される前から釣り人の常識として、船釣りでのライフジャケットの着用は当たり前だったんだけどね。
でも、何だかんだで「ライフジャケットとかタルいしw」っていう人もいた。オレも釣具屋時代、お客さんや遊漁の船長でもそういう人を何人か見て来たしね・・・
今回は釣り人の「本当の義務」について語ろうと思う。
良かったら最後までよろしくどーぞ。
目次
釣り人の最大の義務は”帰ってくる事”。
4年前に広島で起きた、海自の輸送艦と遊漁船が衝突したおおすみ衝突事故。
遊漁船の船長と釣り客一人の計2名が亡くなっているが、遊漁に乗っていた4名全員がライフジャケットを着用していなかったらしい。
故人を悪く言うつもりは無いが、”愚か”の二文字しか浮かばない。
当たり前だけど、ライフジャケットの着用は「命を守るため」というのが最大の目的です。もう少し正確に言えば「生存率を高める為」というべきかな。
でもね、釣り人の多くは忘れてるが、水と自然で遊ぶ人間が絶対に忘れてはいけないのは、
「ちゃんと帰ってくる事」
なんですよね。
生死を問わず。
葬儀屋のプロの言葉に耳を傾ける。
ライフジャケットがめんどくさい気持ちは決して分からなくはない。
でも、かといってブーたれる前にこの動画を観てくれないかい?
少しだけ生々しい話だが・・・水難事故によって亡くなった方のご遺体の中には、遺族にとってあまりに辛い状態で見つかるケースも少なくない。特に水面にあがるまでに時間がかかったケースは。
沖に出てライフジャケットを着用せずに事故で亡くなる事も勿論悲しいけども、一番の問題は、その愚か者にも遺体を引き取る方がいるという事実。勿論家族もだし、友人、知人、中には発見してくれたのがそういう人達だった・・・というケースもあるかもしれない。
想像できるかい?
上の動画で語っているような状態の自分の家族の姿をさ。
もっと言えば、遺族にとってある種一番辛いのは「見つからない事」だと思う。まぁ、安易にこういう事を想像で言うもんじゃないが、どんな姿でも帰ってくる、っていうのが釣り人の義務だと思うよ。
情けない死に方をするな。
何回も言うけど、ライフジャケットの大前提は命を守る事です。
だから無事に普通に家に帰ってくることが最も釣人として立派な行為。
だけど、自分の身を守る意思も、家族や知人のもとにちゃんと戻る意思があっても、低水温期や潮流などによっては無念に亡くなる方もいる。
やるべき事をやって、比較的早く発見され、最期に家族が対面出来るような状態を作り出せたとしたら、ある種不謹慎だけど釣人としては美しく立派な最後だとオレは思うのですよ。
でももし、自分の家族がライジャケの着用を怠った事で命を落とし、最後に顔を見る事も出来ないような別れを強いられた遺族はどんな気持ちだろうか。
上の動画でも語っているが、残された者にとっては心の整理が難しいケースも発生する場合がある(動画内の話は釣りは関係ないが)。
少なくとも本当に最悪の場合でも、遺族がきちんと区切りと整理ができる状態で帰ってくる義務が釣人にはある。
大昔だけど、電気工事士をやっているオレの親父が取引先から夜中に電話がかかって来た事があった。原因不明の設備の故障で困ってるから見に来てくれ、という事で。
だが親父はもう既に酒を飲んでいる。
仕事大好き人間の親父は普通に身支度をし、車のキーを探し始めた。オレは当然止めたけど酒の入っていた親父は全く聞かなかった。
多分人生最強レベルで親父にキレた。反抗期でもあんなに怒鳴ったことは無かったと思う。
頑固親父は観念してくれた。結局まだ酒が入ってない会社の仲間を電話でさがして貰い、なんとか対処してくれた。
今でもあの時、近所迷惑覚悟で怒鳴って良かったと思う。機械なんて交換すればいい。でももし親父が人を轢いていたら、取り返しがつかなかったのだし、一応尊敬している人間の一人でもある親父が情けない愚か者に成り下がる事も防げた。
水の上で遊ぶ以上リスクがあり、どうしようもない状況により、無言で帰宅してしまう可能性も0ではない。
生きて帰ってくるは当然。
でもどんな姿であれ、やるべきことを果たした姿でちゃんと帰ってくる事が釣人の義務。
リスクを背負うなら、情けない愚か者に成り下がらずに家族の元に帰りなさい。
まとめ
要点をまとめます。
・釣人の義務とは、ライフジャケットを着用し、”ちゃんと帰ってくる事”。
・最後に対面出来ない状態でお別れをする遺族の気持ちを想像すべし。
・やるべきことをやって帰って来た釣人はどんな姿であれ美しい。
後悔したくない、させたくないなら着ようね。
以上、ムラキでした。
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