どーも、ムラキです。
元釣具屋店員です。
いらっしゃいませ~
リールのハンドルは、左右どっちがいい?
こういう質問は釣具屋時代にも良く聞かれました。ネット上でも度々議論されるし、昔から色んな意見がある。つーか釣り人が無駄にヒートアップする論争の一つだったりもするよね。
一応言っておくと、この記事には「左右どっちで巻くべきか」みたいな答えは書いてないですよ。
それが知りたいんだが、っていう方はそっ閉じでお願いします。
もう、いきなり結論から言います。
もしあなたが釣り初心者の方であれば、
どっちでも良いですよ。
最初はあまり難しく考え無くて大丈夫です!
スピニングであれば簡単に左右変えられるし、どちらも試してみればいいし、ベイトであれば左右どっちを買っても構いません。自分がどっちがやり易いかは少しずつ考えて行けばOKです!
で、中級者以上。
んなもん、テメーの腕に聴けよ。
ホントに。
長い事釣りしといて、いつまで他人とそんな議論してりゃ気が済むのよ。いつまで「素人っぽく見られたくない」とか他人の目気にしてんのよ。
リールのハンドルの向きは、どっちでも良いけど、どうでも良い事ではない。
とても大事な事だからこそ、自分で考えて自分で決めるのが大事です。
良かったら最後までよろしくどーぞ。
目次
大前提:どっちでも魚は釣れるから。
ハンドルの向き見て、喰う喰わないを決める魚なんて存在しないですw
まぁトローリングみたいに、そもそもリールが右ハンドルしかないっていう釣りもあるけどね。でも基本的な話として、「右ハンドルじゃ釣りにならない」とか、「左ハンドルではまともにファイト出来ない」なんて事ないですよ。
だからどっちだって良いんですよ、基本。
ただね。
左右どっちでも魚は等しく釣れるけど、釣りの感覚は左右で確実に変わってくる。
オレが主張したいのは、左右どっちでもいいけど”得るモノも捨てるモノも、自分で考えて選ぼうよ”という事なんですよ。
どっちで巻くかは大事。だからどっちも試せば良いと思います。
当たり前だけど、ハンドルの左右どっちで巻くかでメリットデメリットは必ず生じる。利き手に何を優先させて仕事をさせるのかが変わってくるのだから当然です。
ましてや自分の腕と手の平で直接触れる場所なのだから、とても大事な選択肢の一つとも言える。
「すべての果実は苺と同時期に実ると思いこんでいる者は葡萄について何一つ知らない。」
これはパラケルススの言葉です。要は「右ハンドルしか知らない人は、左ハンドルの事を何も知らない」って事。勿論逆もしかり。
だから両方試してみる事が大事っていうワケです。
でないとわかんないじゃん。自分に何が必要で、どっちが合うのかなんて。
海外のスタンダードが何だろうと、昔のリール事情がどーだろうと、村田基がどんなにベイトで右巻きを推そうと、どんなに雑誌でプロが左巻きの有効性を語ろうと、自分にしっくりこないならそれは疑って良いんです。
そこで、ここからはちょっと疑って考える時間です。
まず”あくまで一般的な話として”の、ハンドルの左右によって得られるメリット・デメリットをまずざっくり挙げてみようと思う。
※以下、利き手が右手で右投げという前提でよろ。
右巻きのメリット
■ 利き手で力強く巻ける。
ハンドルを回すという動作が一定速度で安定しやすいしパワフルに巻ける。
■ 撒き餌の投入、タモ入れやランディングがスムーズ。
わざわざ持ち替えなくても杓やタモを利き手で操作できる。
右巻きのデメリット
■ ロッドの操作がしにくくなる。
ロッドアクションやフッキング等、ロッドを操作する動作全般はやりづらくなる。
■ キャストした後に持ち替えないといけない。
キャストの度に左右で持ち替えが発生するのが面倒で手返しの速さにも影響する。
左巻きのメリット
■ ロッドの操作がしやすい。
アクションも付けやすく、フッキングもパワフルに決めやすい。
■ キャスト後に持ち替えなくて良い。
そのまま巻きの動作に移行できるのでスムーズ。手返しも良くなるし、巻き出しも速くなる。
左巻きのデメリット
■ 巻く動作の安定感とパワーが欠けてしまう。
一定のリズムで巻くのが難しく、負荷がかかると力を入れて巻くのが大変。
■ 撒き餌の投入や、ランディングはかなりの慣れが必要。
左手でコマセを正確に打つのは至難の業。タモ入れもスムーズにやるには慣れが必要。
・・・ハイハイ、分かってるって。
もう脳内でいろんなツッコミが聞こえてくるよ、それは百も承知。
ここからが本題です。
上で書いた一般論を、ちょっと疑ってみよう。それホントかいな?と。
一般論にメスを入れてやろうと思うw
一般論を疑った結果。ムラキ的ハンドル論。
※右利き右投げ前提でよろ。
①「巻き」を重視するからこそ左巻きでは?
「巻き」を安定させるには、利き手でロッドをしっかり固定させる方が良いのでは?
ハンドルを安定して巻こうとしても、リールそのものやロッドがぶれたら意味が無くね?リールがぶれたら力強く巻く事も出来ないし。
②ロッドの操作といっても、糸ふけを取ったり、合わせシロを取るのはリールの役目。
リズムよくアクションを加えたり、フッキングを確実に決める為にはラインスラッグの巻き取り方やテンポが重要。
むしろ、ロッドの意図した動作を実現したいからこそ、右巻きでラインの巻き取りを安定させるほうが先では?
③ベイトの場合、左巻きでキャスト後の持ち替えは逆にやりづらくね?
スピニングはそうでもないけど、ベイトでワンフィンガーでキャストした後に、指ずらしてスリーフィンガーでリールをパーミングしなおすのって普通にもたつくでしょう。
ぶっちゃけ右から左に移した方がスムーズにパーミング出来るよ。
④右投げ右巻きの持ち換えの時間なんて極わずか。手返しに大して影響ないのでは?
要は釣りのリズムが崩れなければいい。絶対的な時間の差なんて大して変わらないし、F1のピットインじゃないんだからコンマ数秒に拘っても釣れる魚は増えないでしょう。
グリップが長いロッドは確かにロッドエンドが当たって鬱陶しいけど、立て気味にして持ち替えれば大抵スムーズにいく。
⑤左手でランディングは大変だけど、そもそも掛けるまでの時間が大事。
タモ入れ、ハンドランディング、フィッシュグリップ・・・特にタモ入れは足場が高い所だと結構大変。
でも、ランディングなんて一日の内1割にも満たない時間。まずは掛けるまでの過程と、魚とファイトする事を優先して良い。
後の事は後で考えれば良しw
取り敢えずこんなところかな??
皆さんはこれを読んでどう思っただろうか?自分なりの持論がある人もいるだろうし、いやオレはこう思うけど、みたいなのもあると思う。
あくまでこれはオレが左右どちらも試してきた中で感じてきたことを書いただけで、別にだからってコレが正解というつもりで書いたわけではないです。事実、右巻きも左巻きも疑ってるよね。
因みにオレは右利きで右投げ、ベイトもスピニングも基本左巻きです。色々試したけどコレに落ち着きました。
上で挙げた①~⑤も含めて考えた結果、どんな釣りでもオレが重視したいのは「ブレさせない」事だったから。
ブレは、感度、操作、巻き、リズム、全てを不安定にさせる。だから利き手でリールとロッドを持ちたいのですよ。
だからそのためには②③⑤は捨てた。特に③は今でもうっとしい時はあるけど我慢してる。慣れたけどさ。
でも、オレは少なくともメリットもデメリットも考えた上で左で巻いてる。スピニングもベイトもね。
全てから学び、全て疑え。
村田基のファイナルアンサー!なぜベイトは右巻をすすめるのか?
村田基のベイトの右巻き推しは、物理的観点で言えば確かに正論だと思う。
過去にはオレも意識して使ってみたけど、確かに、とうなずける部分はあった。でもオレからすると、大遠投したいならスピニングでええやんって暴論持ってるしねw
むしろオレは左巻きに変えてからキャストをコントロールしやすくなったとさえ思ってるし。理屈は分からないのですが・・・
ベテラン釣り師が特に良く言う、”アメリカでは~”とか、”世界基準は~”的な話も「だからってなんでそれに従う必要があるのですか?」っていう。
確かにその事実は知っておくのは良い。それなりに合理的な理由があるのだろうし。が、少なくとも「世界がこうだから」的な理由はただの思考停止。
テメーで何も考えてねぇじゃん、っていう。
スピニングなんて簡単に左右変えられるし、ベイトだって左右どっちも買ってみれば良いと思います。
自分に合うのはどっちなんだろう、と。
魚種によって違うのか、釣り方によって違うのか、ラインによって違うのか、試してみればいいと思う。
一般論、プロの理論、世界のスタンダードを、知った上で、自分の釣りを通じて全て疑ってみよう!
自分の感覚を、他人にゆだねるな。
自分の感覚は、自分の腕に聴いてみるしかない。
だから左右どっち論争はもう終わらせようよ。
マジで不毛です。
まとめ
要点をまとめます。
・ハンドルの左右はどっちでも構わないけど、どうでもいい事ではない。
・スピニングでもベイトでも、左右両方試してみよう。
・色んな事を知った上で、自分で疑ってみる事が重要。
・最後は自分の腕で感じた感覚を信じよう!
自分が触れる部分は基本的には拘った方が良いです。ロッドで言えばグリップとかもそうだよね。
でも、触れる部分だからこそ、自分の頭と体で考える事が何より大事。
答えが無いからこそ、メリット・デメリットを自分で選んで釣りをするのが良いんじゃないですかね。
参考になれば幸いです。
以上、ムラキでした。
この記事も読んでいかない?↓